【 簡易型プラスチック材料供給装置製作記録のご案内 】

各写真はクリックで大きい画像が見れます

発注元 A社 様
先方のご要望により伏せさせて頂きます
部品製作 当事務所
設計
組み立て
当事務所

プラスチック射出成型機のホッパーにプラスチック材料を送る装置です。
射出成型機は粒状のプラスチック材料を高温で溶かし、金型内に流し込み、成形を行うわけですが、材料を成型機に送るには、他の設備を必要とします。
可塑化(原料を溶かす)部分にはホッパーを用い、材料を入れるので 人力でも可能なのですが 人手の省力化には やはり必要な設備となります。
しかしながら、市販の設備は金額的に高価な部類に入るため、全ての成型機には取り付けられておりません。
ご依頼されたユーザー様では 必要最小限の仕様を決めることにより、市販品の何分の1かの予算で製作いたしました。

仕様

  • 原料は成型機横にポリ容器などの入れ物に入れる。
  • オペレーターの介入は原料を容器に入れること、原料供給の信号を装置に与えること。
  • 原料の吸引部分は塩ビパイプで製作。
  • 吸引ユニットは指定の物を使用。
  • 制御部分は 安価に製作すること。

成型機は比較的 小型であることと、成形品が小さく、原料の消費が多量でないことから、搬送能力は高くありません。
しかし、現状はオペレーターが高い位置にあるホッパーまで、原料を入れる必要があるため、危険性があるのと、作業効率が悪いことから、全自動の必要は無いが、オペレーターの作業を軽減する目的で開発しました。

 

装置の構成図です。
各部とも簡易な構成にしました。
変わりどころは ホースジョイントでホッパーに取り付けられているホースとノズル側のホースが容易に切り離しできるようにしました。
ユーザー様指定の吸引ユニットです。
パイプ状のユニット側面から圧縮エアを供給するとパイプの前後で吸気と排気が行われます。
シンプルな外観からは信じられないほどの吸引力を持っています。
吸引ユニットにノズル部分を挿入したところです。
今回は塩ビパイプを使うということで、ノズルの造作は自身にて行いました。
専門では無いため仕上げは悪く、機能のみ果たしている状況です。
制御ボックスです。
制御に関わる部位はボックスにまとめました。
ボックスの上にのっているのはソレノイドバルブです。
左側にはフィルターつきのレギュレーターを取り付けてあります。

今回の製作はユーザー様において、取付と設定を行えるように 制御関連は つなぎやすく 外しやすく ボックス内は余裕を持たせました。
ボックスもあえて、プラスチック製にし、取り付け時の追加工が楽になるようにしました。
バルブ類もボックス内の収めたかったのですが、圧縮エアに水分が多量に含まれているので、今回は見送りました。
制御はオムロンのZENで行っています。
コストが安いのと、単体でタイマーなどの変更が可能だからです。
このような、プラスアルファ的な設備にはZENは非常にマッチする機器だと思います。

NEXT PAGE