【 タッチパネル交換作業記録のご案内 】

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発注元 泣iカジマエレテック 様
仕様設計
データ作成
当事務所
組み込み
調整
当事務所

本件は既存生産設備において使用されているタッチパネルが故障し、交換を依頼されました。
要望としては台湾製のタッチパネルを三菱製タッチパネルへの変更するのが主となります。
3年前に やはりタッチパネルを交換したがメーカーの対応が遅く、不満があったようです。
国産の機器に変更することで以後のトラブル対応を迅速にしたい事が根幹にあります。
しかしながら お問い合わせ時に頂いた資料や写真などから いくつかの問題が見られました。

(問題点)

  • 設備資料の欠如
    電気図面など基本資料もなく、制御データーも無い。
  • 使用機器類の仕様不明
    写真からPLCは三菱電機製FXシリーズであったが、増設ユニットはFXシリーズに似た他メーカー製。タッチパネルに至っては型式も不明。
  • 数値入力が不明
    タッチパネルから数値設定を行う画面が従来型にはあるが、動作への反映について不明

(要望)

  • 三菱製タッチパネルF940W−GOTを使用
  • 工事期間を2日

従来のタッチパネルのデータも資料も無いとなると既存設備を調査し、得られた情報から新規タッチパネルのデータを新しく作らなければなりません。
ご依頼元には調査費も含めた見積りを作成し、ご了解を頂きました。

(主な仕様)

  • PLC :
    FX2(三菱電機製)
  • タッチパネル :
    F940W−GOT
  • 主制御 :
    インバーター、サーボ
  • 制御盤形状 :
    自立型
  • 盤特殊仕様 :
    特に無し

調査は1日をかけ、可能な限り情報を得ました。

(調査項目)

  • PLCのシーケンスデータ
  • PLCの入出力接続内容
  • タッチパネルの画面外観
  • タッチパネルのスイッチ、数値入力など コマンドオプションの有無
  • タッチパネルの操作方法と流れ、画面間の相互関係

動作時のシーケンスモニターもしたかったのですが、対象のPLCは既に生産終了品でタッチパネルとの接続に2ポートアダプタを用意できず、相互のデータをつき合わせながらの作業となりました。

 

左の画面は手動操作時の画面になります。
従来より画面サイズの縮小や形状横長になった為、画面構成等は大きく変わっています。
横長画面の特徴を生かし、左右で機能を分けてあります。
画面左側のタブによって運転内容を選択し、右側で実操作する方法です。

コマンドスイッチはON−OFF操作のみとなります。
スイッチのイラストは既存パネルから継承したイメージです。

主軸モーターの回転数の表示は設定値になり、数値に触れる事で数値入力ボタン(テンキー)が表示されます。

自動運転時の操作画面になります。
運転時の機械動作には大きく2種類有り、”普通生産”と”特殊生産”に分かれます。
”普通生産”運転時の動作設定項目は限られているので、運転画面内で数値設定が行えます。

”特殊生産”時には設定項目が多いので 別に設定専用の画面を設けています。

本件でのデータ作成は調査時に得られたデータによる、憶測を含みながらの作業となりました。
データを持ち帰り、机上で画面構成を作成するものの、PLCとの接点は不明瞭な部分を多く残すまま 実地作業に入るしかありませんでした。
幸いにも、従来のタッチパネルにスクリプトなどの機能を使用していなかったり、PLCからの画面操作が全く無かったので 現地での2日という作業日数の中でつじつまを合わせを完了することが出来ました。

 

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